<2022.9.1寄稿> 寄稿者 世界一かわいい部下
せっかく記事を途中まで書いたのですが、あまりもタイミングがいいので、恥ずかしがり屋の上司が絶対嫌がりそうな、だれでも読むことができるこちらをお借りしてとてもお世話になった上司に御礼を伝えたいと思う。
「やめろ!」と言われるのは目に見えているが、かわいい後輩の最後のかわいい悪戯だと思って許してほしい。
私は八丁堀に事務所を構えるとある会社の一営業ガールなのだが、半年前ボロ雑巾のようになり、心がしおしおだった私を拾ってくれたのが上司だった。毎日なにをやっているのか分からなくてすべてが無駄に感じていたけれど、上司に拾ってもらって初めて“営業”を知れた気がしている。
約半年、秘書のようにくっついて仕事をさせてもらっていたので、雪に滑る上司をからかったり、財布を見つけた御礼にケーキを買ってもらったり、同じカレー屋にしつこく通ったり、日傘を差しながら外回りをすることをさんざん馬鹿にされたりと、まぁいろんな思い出(仕事のことはとりあえず置いておく)はあるが、上司との思い出を語るにはと茅場町が欠かせない。
事務所が近く、お客様も多いことから茅場町にはよく足を運ぶのだが、茅場町はとにかくチェーンのカフェがとにかく多い。外回りで日比谷線に乗り(他の電車にも当たり前に乗るが)様々な駅で降りるが、こんなにカフェが集合している駅を私はほかに知らない。本当にカフェ密集地帯茅場町。まぁそんなカフェ選びたい放題仕事し放題の街、茅場町で上司はなんとカフェには入らず地下に潜ったガストでポテトをモグモグ食べながら事務処理をする。もう絶対店員さんに覚えられているし、これを読んでくださっている貴方も茅場町のガストに行けば上司に会えてしまうのでは?という勢い。「事務所より捗るから」と上司は言っていたが多分ポテトを食べたかっただけなんだろうなって私は思っている。でもたしかに上司の第二の職場、茅場町のガストはとても居心地良い。コンセントもあるしフリーWi-Fもあるし、静かだしね。
是非、茅場町に訪れてカフェに飽きた方はガストへ行ってみてください。
と、まぁ話は逸れましたが、忘れ物が多くて、デスクに書類がタワーになっていて、カルピスとかコーラーばっかり飲んでいて、なんだか心配になったりする上司だけど、本当に誰よりも真面目で、お客様に信頼されていて、仕事に一途で、なによりも寛容で優しい上司の下で半年も学ぶことができて私は贅沢者だったと思います。
職場の面々に「振り回されて大変でしょ~」「よ!秘書!!」なぁんてと言われることも多々ありましたが、上司の仕事の投げ方の雑さに本当に腹が立つこともありましたが、困ったときには遠い現場まで駆け付けてくれる上司のことを本当にパパみたいに信頼していました。これは甘えですが、上司ならどんなことでもなんとかしてくれると本気で思っていました。たまに「助かってるよ、お前がマメで」と言ってくれることで、私がどれだけ救われていたかきっと知らないでしょう?
あのとき引き留めてくださって感謝しています。本当です。
細かいは気が強いはで生意気すぎる部下だったと重々承知しています。
それなのに毎日いろんな話を聞いて下さり、任せてくださり、ご教示くださり、本当にありがとうございました。柄にもなく心から本当に感謝しています。
ま、辞めるわけじゃないんだけど。
世界一かわいい部下より