【寄稿№59】 韓国の住宅事情 | 東京駅・茅場町・八丁堀の賃貸事務所・賃貸オフィスのことならオフィスランディック株式会社

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  • 【寄稿№59】 韓国の住宅事情




    <2023.12.7 寄稿>                          寄稿者 ポクスンア
    韓国の住宅事情には、日本の住宅事情とは異なる部分がいくつもあります。
    今回は、私が直面した新築マンション事情について話したいと思います。

    国際結婚をした私は、日本でもマンション購入をしたことがないのに、韓国という異国の地で家を購入することになりました。
    日本で、『夢のマイホーム』と言えば、一軒家を想像していましたが、韓国では「家を買う=マンションを買う」という認識の方が多いです。
    韓国では、土地が狭いためか、一軒家を購入するとなると、中心街から離れたところに購入しなければいけなく、仕事が出来る間(お金を稼げる間)は、中心街にマンションを購入し、老後は中心街から離れたところに一軒家を購入する方が多いようです。

    私は、韓国で新築マンションを購入することになったのですが、マンションを購入するまでの流れに戸惑う部分がいくつかありました。
    まず、新築のマンションを購入するためには、マンション購入積立が必要です。
    新築マンション購入のためだけの積立があり、韓国人男性は成人するぐらいからマンション積立をしていると聞きました。
    積立金がある程度貯まり、新築マンション購入を考え始めたところからマンション購入戦争の始まりです。
    韓国で新築マンションを購入するためには、積立をしている情報を入れ、マンション抽選で当選する必要があります。マンション積立をしていない場合は、抽選自体に参加出来ないので、新築マンションの購入を考えることすら出来ません。
    これからのことを考え、自分の購入したい、ブランド、位置のマンションを選んだら、抽選に応募します。応募したからと言って、必ず当選し、購入できるわけではなく、外れる確率の方が高いんです。抽選で当選した幸運の持ち主だけが新築マンションを購入できます。

    私の場合、旦那がマンションの積立をしていたので、私達もマンション購入を考え、マンション戦争に参戦しました。新婚夫婦+国際結婚という特別な理由があったためか、マンション戦争を勝ち抜き、新築マンションを購入出来ることとなりました。新築マンションを購入出来ると喜んでいたところに、さらなる壁が立ちはだかります。マンション購入が決定したのにも関わらず、マンションは建設前だったのです。マンション戦争を勝ち抜いて、購入者が決まれば、マンション建設が始まるのが一般的で、購入から入居までには何年もの時間がかかります。

    マンション戦争を勝ち抜いた私は、購入の最終決定を目前にし、マンションのモデルルームを見学しました。少し大きすぎる家で驚いたのですが、これを逃すと、次にいつ新築マンションを購入出来るか分からないので、購入を決めました。購入を決定してから入居まで、私達のマンションの場合、4年かかるとのことです。それまで、人生計画を考えながら入居を待つことになりました。

    4年後、マンション入居を目前にし、自分が購入した家がどんな間取りだったのか、モデルルームの雰囲気も忘れかけていますが、入居に向けて少しづつ準備を始めました。建設途中で入居日が3ヶ月以上延期になるというハプニングもありましたが、このまま入居日まで何も起こらないことを願います。

    日本でも新築マンションの場合、完成前に購入することが一般的だと聞いたことがありますが、韓国のようなマンション購入戦争はなさそうです。韓国と日本は、時差もない隣の国ですが、文化の違いはあるようです。それぞれの長所、短所があり、両方の国で生きていく為には、適応能力が必要な半面、文化の違いを楽しめます。これからも住宅事情に限らず、両国の文化の違いを感じていきたいです。


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