思うところ51.「GW休暇」 | 東京駅・茅場町・八丁堀の賃貸事務所・賃貸オフィスのことならオフィスランディック株式会社

TOPコラム一覧

  • 思うところ51.「GW休暇」




    <2019.5.7記>
    世間は「ゴールデンウィーク(GW)休暇」真只中(執筆は4月30日)である。当社も暦通りの長期休暇とした。なぜならば、テナント募集中のオフィスを案内しようにもビルオーナーやPM会社(募集窓口)の多くが対応してくれない。内見できるビルがあったとしてもオフィスを探す側のお客様にGW休暇を返上しての見学など提案しにくい。居住中の売却物件は売主の不在が多く、空室の売却物件があっても買主の都合が合わなかったりする。貸主・借主、売主・買主と仲介人たる当社の全ての都合が一致する確率は通常時より各段に低くなる。決定的なのは、多くの不動産会社が情報源として利用するREINSシステム(不動産会社の情報サイト)が4月30日夜間より5月7日早朝まで利用停止となることだ。だから、非効率を廃して社員の鋭気を養う為にも暦通りの長期休暇とした。

    勿論、例年通り4月の中旬には、「GW休暇のお知らせ」を葉書にて顧客(売主・買主・貸主・借主)に発送し、ホームページにもお知らせ文を掲載して長期休暇の事前告知に努めた。サービス業にも拘らず、交替出勤せずに長期一斉休暇とするその経営判断の是非を顧客から問われることがあるとしたら、本コラムが釈明文になれば幸いである。

    同じ不動産業界でも新築部門のマンションパビリオンや住宅展示場は、通常の週末と比べてもGWの方が賑やかであると思う。オーバーツーリズム(観光客の増え過ぎ問題)が懸念される昨今、遠出せずに現在の生活圏で家族揃って新築住宅の見学をするのも「近くて」「お金も掛からず」「意外に面白い」と思う。子供達の楽しそうな表情は、テーマパークのそれと何ら違わない。住宅に興味の無い幼児だってキッズコーナーがあったりする。無料でジュースが飲めたり、来場者プレゼントがあったりもする。新築部門の「おもてなし」は期待以上のはずだ。所謂「参考見学(=今すぐ買う気も、建てる気もない)」であっても遠慮する必要など全く無い。誰しも家探しの発端はそんなものである。私が新築分譲の現場を受け持っていた頃、見学してくれる人がいるだけでも「ありがたい」と感じていた。参考見学を否定的に考える愚かなリーダーもいるが閑散とした販売現場には「」が無くなる。

    さて、気が付けば連休の狭間に出勤して空き時間で本コラムを書く自分がいる。本コラムを書き終えたら顧客のご子息のマンション見学に同行する予定だ。私は断じて「ワーカーホリック(仕事中毒)」ではないことを申し上げておく。当社へのご指名(特命)に応えんと休みをほんの一時返上したに過ぎない。世間ではそれを「ワーカーホリック」というのかもしれないが・・・。

    私だけではない。4月27日(土)に休日を返上して売買の商談を纏めた営業マンがいる。4月29日(月・祝)には、営業担当に代わり管理物件の借主退去に立ち会ってくれた事務員もいる。それぞれが自発的な行動であり、「令和」の時代を迎えてもなお「昭和」の匂いがする当社スタッフの「心意気」を胸の内で誇らしく思う。

    賃貸管理物件の不測の事態(設備の故障・不具合等)が発生しないことを祈る。連休明けの最初の仕事は「問い合わせのメールチェック」になるだろう。留守番電話にメッセージを残す人は殆どいないと予想するが、長期休暇の「歪み」が出る連休明けの「大わらわ」を覚悟している。

    ところで、この10連休は長過ぎないだろうか。求められているのは過ぎたる「長さ」ではなく、「休日取得の自由度」だと思うのだが・・・。批判ではない。経営者としての素朴な疑問である。


このコラム欄の筆者

齋藤 裕 (昭和39年9月生まれ 静岡県出身)

オフィスランディックは中央区を中心とした住居・事務所・店舗の賃貸仲介をはじめ、管理、売買、リノベーションなど幅広く不動産サービスを提供しております。

茅場町・八丁堀の貸事務所・オフィス, 中央区の売買物件検索
PAGETOP