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  • 思うところ91.「新春」




    <2021.1.4記>
    謹賀新年。さぁ、どんな年になるだろう。昨年は「コロナ禍」に始まり、その終息が見られぬまま、「コロナ禍」に終わる人類にとって歴史的苦難の年だった。今年はきっと良い年になる。祈りも込めてそう信じることにしよう。「明けない夜は無い」のである。

    少なくとも年は明けた。新春ともなれば、大学進学やら、就職やら、多くの若者が希望を胸に上京してくる。自身もかつてそうだった。当時の私は、快速電車に乗る為に切符売場で急行券を買い求めて笑われたり、何処まで行っても変わらぬ都営バスの運賃設定に新鮮な驚きを覚えたりしたものである。だから、上京して間もない学生さんが、「中央区内で、バス便は駄目で、風呂・トイレは別で、室内に洗濯機置場があって、できれば洗面化粧台があるといいなぁ。で、予算5万円以内!」なんていう無理難題も、その初々しさが勝って微笑ましく思うのである。因みに、(東京都)中央区内の全ての居住用建物の徒歩圏内に何らかの駅があると考えて良いと思う。また、風呂・トイレ別で洗面化粧台まで完備する月額賃料5万円以内のマンションタイプは探しても無いはずである。もし見つけることができたなら、それは事故物件(事件・事故のあった部屋)の可能性を疑ってみるべきだろう。(但し、「訳アリ物件」であることを容認できるのなら、割安賃料のメリットが勝ることを何ら否定しない。)

    さて、例年であれば年明け早々から繰り広げられる都心部の良質な賃貸住宅の争奪戦だが、「コロナ禍」の影響で住まいのニーズや引越時期のピークに変化が見られるものと予測する。新入生の講義がオンラインばかりでは、実家からの引越を急ぐ必要が然程無いだろうし、家賃支払いの源泉となるアルバイト探しも容易ではないだろう。それ程までに学生のアルバイト先として受け皿となる外食産業や居酒屋さんが強烈なダメージを受けている。新入社員も在宅勤務ばかりでは、通勤難を回避するための都心在住への拘りも薄れ、郊外に目が向くのはやむを得ない。より安く、より広い住まいを求めて郊外に検索エリアが移るものと思う。現に社宅代行会社にその様な動きが見られる。それでも当社の営業拠点である中央区をはじめとする都心部では、良質な住宅やオフィスが元々不足気味であったのだから人気のエリアであることに変わりはあるまい。

    本来は、「年初め」でもあるのだし、フレッシュマンへの「贈る言葉」で締め括りたいところであるが、それは説教臭い「大言壮語」として嫌われることだろう。せめてもの代わりに当社営業エリア(東京都中央区)で知っておくと便利な豆知識を追記してコラム原稿枠を埋めておく。

    ① 都営浅草線「日本橋」駅は、昭和の終わり頃まで「江戸橋」駅であった。東西線・銀座線「日本橋」駅と少し離れているのは、そもそも別の駅だからやむを得ないが、別の駅名にする程の距離ではないから、改称して正解だと思う。
    ② JR線「東京」駅と地下鉄「大手町」駅も駅名が違えども至近距離にある。JR線「有楽町」駅と日比谷線「銀座」及び「日比谷」駅もかなり近い。駅前の「有楽町マリオン」付近でタクシーに飛び乗り、「銀座三越まで、急ぎで!」と言っても、「自分の足で歩いた方が早いですよ。」と運転手さんに諭されるかもしれない。また、交通量の多さに加え、一方通行の道路が多過ぎて目の前の目的に辿り着けないことから「銀座で最速の乗り物は『自転車』である。」と揶揄されている。
    ③ 勝どき駅前の三菱UFJ銀行も東日本銀行も、支店名は「月島支店」である。また、勝どき一丁目に所在する小学校は、「月島第二小学校」である。長らく「都営12号線」と呼ばれていた地下鉄が、正式名称「大江戸線」となり、「勝どき」駅が新設されるまで、生活圏としては「月島エリア」の一部であったことの名残である。(現在は、「勝どきエリア」として再開発による急速な変貌を遂げた。)尚、どちらの銀行を待ち合わせ場所に指定するにせよ、「月島」支店が「勝どき」駅前にあることを一言添えるのが「気配り」というものである。
    ④ 東西線・日比谷線の交差する「茅場町」駅は、当社の最寄り駅であるが、その出入口は12ヶ所に広く分散されており、目的地への最寄り出入口を間違えれば、到着が3分以上狂う。それでいて「茅場町」駅出入口「1番」と隣駅「八丁堀」駅の出入口「A4」は、徒歩3分も掛からない。地方都市で言うところの「隣駅」と東京都心部の「隣駅」は距離感が全く異なる。
    ⑤ 東西線・銀座線・都営浅草線「日本橋」駅と東西線・日比谷線「茅場町」駅は、地下道で繋がっている。通路入口が判り難いので地元にお勤めの方ですら知らない人が多いが、大雨や電車混雑時など徒歩で移動したい時に知っておくと便利である。「茅場町」駅と「日本橋」駅が徒歩圏であり、「日本橋」駅と「東京」駅が徒歩圏ということは、「茅場町」駅と「東京」駅は“頑張れば”「徒歩圏(徒歩15分)」ということである。

    地元を知る方には、鼻で笑われる程度の取るに足らない「豆知識」だが、当たり前のこと程話題にもならず、教えてくれる人は少ないものと思う。(「常識」なのだから。)だからこそ伝えたい地元エリアの「豆知識」は、今回のコラムやコラム№13「歩く」で列挙した以外にも沢山ある。この続き、読者と私に縁あって「茶飲み話」として語らう日が来るならとても嬉しい。

     


このコラム欄の筆者

齋藤 裕 (昭和39年9月生まれ 静岡県出身)

オフィスランディックは中央区を中心とした住居・事務所・店舗の賃貸仲介をはじめ、管理、売買、リノベーションなど幅広く不動産サービスを提供しております。

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